玄関を出た途端にリードがぴんと張り、散歩の間ずっと「ゆっくり」と声をかけている。小さな体でも、毎回引っ張られると疲れてしまいますよね。最初から散歩の一周を上手に歩かせようとしなくても大丈夫です。まずは家の中で、愛犬が飼い主さんの横について一歩歩くところから始めてみましょう。
まず、何に向かって引っ張るのかを見てみましょう
草のにおいを嗅ぎたくて前へ進む犬もいれば、車の音が怖くて家へ戻ろうとする犬もいます。引っ張るという動きは同じでも、必要な手助けは違います。いつもの散歩でリードが張ったら、犬の顔がどこを向いているか、その先に何があるかを一度見てみてください。
においを嗅ぎたい様子なら、リードを緩めてそこへ進む練習ができます。反対に、体を小さくして逃げようとしているときは、そこで待たせ続けず、静かな道へ移りましょう。犬が落ち着いて周りを見られるようになってから、歩く練習を再開します。
小型犬へのごほうびは、手を口元まで下げて渡します
まず、首輪やハーネスが抜けそうになっていないか、脇や首に擦れていないかを確認します。リードは、犬が横に立ったときに少し垂れ下がる長さで持ちましょう。持ち手を短く握りすぎると、犬が普通に歩いていても引き合いになってしまいます。
褒めるときは、犬が横にいるうちに「いいね」と静かに声をかけ、手を口元まで下げてごほうびを渡します。小型犬では、手が高いと食べようとして跳びつくことがあります。四本の足が床についたまま受け取れる高さが目安です。ごほうびは小さくし、その分を一日の食事量に含めてください。
リードを少したるませる
飼い主さんの横で、リードがJ字に垂れるくらいの余裕を残します。
ごほうびは口元へ下げる
犬を跳びつかせず、四本の足が床についたまま受け取れる位置で渡します。
他の犬とは横道で距離を取る
近づく前に横道へ曲がり、落ち着いて歩ける距離をつくります。
リードを引いて位置を直すより、犬が歩きやすい持ち方と渡し方をそろえましょう。
家の中で、一歩ついてこられたら褒めましょう
静かな部屋でリードをつけ、犬が自分から横へ来たら褒めます。そのまま飼い主さんが一歩進み、犬もついてきたら、いったん止まってごほうびを渡しましょう。足の速さを合わせやすいように、最初はいつもよりゆっくり、小さく歩きます。
犬が横に来ないときは、おやつを持った手を口元の近くへ下げ、飼い主さんの横へゆっくり誘ってみてください。犬が来たら手を止め、その場で渡します。リードで引っ張って連れてくる必要はありません。
一歩が何度かできたら二歩、次は三歩と少しずつ延ばします。途中で前へ出てしまうなら、また一歩に戻れば大丈夫です。一度に長く続けず、数回できたところで終えると、飼い主さんも愛犬も落ち着いて取り組めます。
犬が横に来るのを待つ
自分から横に来たら、その位置で褒めます。
ゆっくり一歩進む
犬がついてこられる速さで歩きます。
止まって口元で褒める
リードが緩んでいるうちに、ごほうびを渡します。
できたら二歩に延ばす
難しければ一歩に戻り、数回で休憩します。
最初は静かな室内で。屋外へ出たら、もう一度一歩から試します。
前へ引かれたときは、どうすればよいでしょうか
犬が怖がっておらず、立ち止まっても安全な場所なら、リードが張ったところで飼い主さんも一度止まります。犬がこちらを見たり、少し戻ってリードが緩んだりしたら、静かに褒めて歩き出しましょう。「引かずに歩いても、行きたい方へ進める」と教えていきます。
ただし、引き合いになったまま長く待つ必要はありません。草むらに夢中で戻れないなら、においの少ない場所へ移り、数歩だけ試してみてください。首をぐっと引いて戻したり、大声で叱ったりすると、散歩中に飼い主さんを怖がるようになるおそれがあります。
他の犬が来たら、すれ違う前に道を選びます
前から犬が来ると分かったら、まだ離れているうちに愛犬の様子を見ます。相手を見た後にこちらも見られるなら、離れた場所で褒めながら待てます。相手をじっと見て体が固くなるようなら、近づくのを待たず、横道へ曲がるか、広い場所へ移りましょう。
どうしてもすれ違わなければ、と思わなくて大丈夫です。毎回近くで吠えるより、少し離れて落ち着いて通り過ぎる経験を重ねる方が、練習を続けやすくなります。逃げようとする犬はその場に留めず、安全な方向へ一緒に離れてください。
相手を見ても、こちらを見られる
今の距離で褒め、無理に近づかずに通り過ぎます。
相手を見つめ、体が固くなる
近づく前に横道へ曲がり、距離を広げます。
吠える、飛び出す、逃げようとする
すれ違いの練習をやめ、安全な場所へ離れます。
愛犬の様子に合う対応を選びましょう。
今日は「楽に歩けた数歩」があれば十分です
散歩の中で、静かな一角だけを練習場所に決めておくと取り組みやすくなります。そこで数歩を練習したら、安全な場所でにおいを嗅ぐ時間も取りましょう。帰宅後は「家の前で三歩一緒に歩けた」「犬が多い道は避けられた」と、一つだけメモしておけば十分です。
何日も引き合いになってしまうときは、歩く速さや道の選び方を一緒に見直してもらいましょう。急に歩かなくなった、足をかばう、首輪やハーネスを痛がる場合は、練習を休んで獣医師に相談してください。飼い主さんが転びそうになる場合も、無理に一人で続ける必要はありません。
よくあるご質問
もう少し、知りたいこと。
いつも飼い主の左側を歩かせないといけませんか?
日常の散歩では、左右の形より、安全に歩けてリードが張り続けないことを大切にしましょう。道幅や交通に合わせ、飼い主さんが扱いやすい側で練習できます。
おやつを持っていないと歩かなくなりませんか?
最初は、一緒に歩くとよいことがあると伝えるために使います。慣れたら、褒める言葉や安全な場所でにおいを嗅ぐことも組み合わせ、渡す間隔を少しずつ延ばします。
止まっても引っ張り続けます。どうすればよいですか?
周りに気になるものが多く、今は練習しにくいのかもしれません。引き合いを続けず、静かな場所へ移って一歩からやり直してみましょう。怖がっているときは、まずその場から離れます。
この記事の参考資料
家庭での対応を確認するために参照した資料です。団体名の下に、参考にした内容を記しています。
- 英国の犬の保護団体 Dogs Trust:リードを緩めて歩く練習 ↗
静かな場所で始めること、横を歩けたら褒めること、リードが張ったときの対応を確認しました。
確認日:2026-10-13 - 米国獣医動物行動学会 AVSAB:犬に負担をかけないトレーニングの方針 ↗
ごほうびを使って教え、痛みや恐怖を与える方法を避けるという方針を参照しています。
確認日:2026-10-13
執筆・編集:Peach Lily ONE 編集部(AI編集支援)。体調に気になる変化がある場合は、獣医師にご相談ください。編集方針を見る